徒然草 現代語訳 吉田兼好

徒然草を現代語訳したり考えたりしてみる

吉田兼好の徒然草を現代の言葉で書いたり、読んで思ったことを書いています。誤訳や解釈の間違いがありましたらぜひご指摘ください。(序段---冒頭文から順番に書いています。検索窓に、第〇〇段、またはキーワードを入力していただけばブログ内検索していただけると思います)

第百十三段 四十歳も過ぎた人が

四十歳も過ぎた人が、色恋にハマるのは、たまたま人目を避けてのことは仕方ないとしても、言葉に出して、男女のことや、他人の身の上なんかもペラペラしゃべりまくるのは、年齢相応じゃなくて、見苦しいよね

おおよそ聞きづらく見苦しいのは…老人が若者に混じって、ウケるだろうとしゃべってるの
本人はしょうもない人なのに、有名人を知り合いみたいに馴れなれしく言うこと
貧しい家なのに、酒宴を好み、客にご馳走しようと派手にふるまってるの


----------訳者の戯言---------

40歳を過ぎての色ボケ。恋愛体質。
あるいは他人の恋愛沙汰に興味津々はダメでしょ。
ってことですね。

ま、それなりに分別もあるだろう年齢になって、でかい声で下ネタやダジャレ言ったり、偉そぶったり、見栄を張ったりしたら、そらあきませんわって。

ただ、当時の平均寿命や社会的背景からすると、40歳というのはほぼ老齢にさしかかる年代でもあり、今とは若干は違っているような気がします。現代なら50代~60歳前後のイメージかもしれないですね。


【原文】

四十にも餘りぬる人の、色めきたる方、自ら忍びてあらんは如何はせん。言に打ち出でて、男・女のこと、人の上をもいひ戲るゝこそ、似げなく、見苦しけれ。

大かた聞きにくく見ぐるしき事、老人の若き人に交はりて、興あらむと物いひ居たる、數ならぬ身にて、世の覚えある人を隔てなきさまに言ひたる。貧しき所に、酒宴好み、客人に饗應せんときらめきたる。


検:第113段 第113段 四十にも余りぬる人の