徒然草 現代語訳 吉田兼好

徒然草を現代語訳したり考えたりしてみる

吉田兼好の徒然草を現代の言葉で書いたり、読んで思ったことを書いています。誤訳や解釈の間違いがありましたらぜひご指摘ください。(序段---冒頭文から順番に書いています。検索窓に、第〇〇段、またはキーワードを入力していただけばブログ内検索していただけると思います)

第二十八段 諒闇の年ほど

天皇がご父母の喪に服される諒闇(りょうあん)の年ほどしみじみと趣深いものはありません

天皇が諒闇の時最初にお籠りになる倚廬(いろ)の御所の様子などについて言うと、床の板敷を低くして、葦の御簾をかけて、御簾の飾り物である帽額も粗末なのにして
調度品も質素、全員の装束、太刀、衣の飾り紐の平緒まで、普段とは違ったふうになっているのはすばらしいよね


【原文】

諒闇(りょうあん/まことにくらし=天子の喪)の年ばかり哀れなる事はあらじ。

倚廬の御所のさまなど、板敷をさげ、葦の御簾をかけて、布の帽額あらあらしく、御調度ども疎かに、みな人の裝束、太刀、平緒まで、異樣なるぞゆゝしき。

 

検:第28段 第28段 諒闇の年ばかりあはれなる事はあらじ