2017-12-04から1日間の記事一覧
あの桟敷の前を大勢の人が行き交うんだけど、その中に顔見知りがいっぱいいることから、わかるんだ、世の中の人の数もそれほど多くは無いってことをねこの人たちがみんな亡くなった後、自分も死ぬと決まってるんだけど、待ってたらすぐにその時はやって来る…
何にっていうわけではなくいろんなところに葵の葉を掛け渡してるのが優美な感じで、まだ夜が明けきらない頃に、ひっそりとやって来る牛車に心がときめいて、乗っているのはこの人か、あの人かなーなんて思いを寄せてると、牛飼いや下僕などの知ってる人もい…
そんな人たちが祭を見物する様子って、めちゃくちゃ変だったよ「見たい行列がくるのはずっと後やし。その時までは桟敷席は不要だよな」って言って、桟敷の奥にある家で酒を飲み、物を食べて、囲碁や双六なんかで遊んで、桟敷には見張り役の人を置いてあるん…
だいたい月や花を、そんなに無闇に目だけで見るべきだろうかね春は家から出なくても、月の夜はお布団の中で想像するのが、すごいわくわく感があって、いい感じなんだよ品のいい人は、やたら風流好き、みたいには見えないし、楽しむ様子も、一見、気にしてな…
桜の花は満開を、月はくっきりと雲もかかってないのだけを見るべきなのかな?むしろ雨を見て月を恋しく思ったり、部屋に籠って、春がどこへ向かって行くのか、それを知らなかったりするからこそ、かえって、よりいっそう情緒深いものになるんだよね 今にも咲…