徒然草 現代語訳 吉田兼好

徒然草を現代語訳したり考えたりしてみる

吉田兼好の徒然草を現代の言葉で書いたり、読んで思ったことを書いています。誤訳や解釈の間違いがありましたらぜひご指摘ください。(序段---冒頭文から順番に書いています。検索窓に、第〇〇段、またはキーワードを入力していただけばブログ内検索していただけると思います)

2017-11-06から1日間の記事一覧

第六十六段 花がきれいに咲いた紅梅の枝を見て

岡本関白殿が、花がきれいに咲いた紅梅の枝を見て、鳥(雉)を一つがい添えて、この枝に付けて持ってきてよと、鷹の飼育役の下毛野武勝にお命じになったので「花の咲いた枝に雉を付ける方法は存じません。一つの枝に雉二羽を付けることも存じません」と申し…

第六十五段 最近の冠は

最近の冠は、昔よりはるかに高くなっています古代の冠桶を持ってる人は、縁を継ぎ足して、今は使ってるんですから ----------訳者の戯言---------- ここで言ってる「高い」というのは値段ではなく、そのものの高さのこと。兼好法師、相変わらず昔のもの大好…

第六十四段 五緒のついてる高級車には

「五緒のついてる高級車というのは、必ずしも身分によって乗る人が決められるんじゃなくて、家柄ごとに最高の官位にまで達したら乗るものなのじゃよ」と、ある人がおっしゃいましたよ ----------訳者の戯言---------- どうでもいい。 車というのはもちろん牛…

第六十三段 武者を集めること

正月の後七日の御修法っていう仏事を仕切る阿闍梨が武者を集めるのは、いつだったか盗人に遭うってことがあったので、「宿直人」と言ってこうやって大げさに警護させることになったんですよね 一年の吉凶はこの修法中の様子で占うものなんだから、武士を利用…

第六十二段 延政門院が幼くていらっしゃった時

延政門院が幼くていらっしゃった時、父後嵯峨上皇の御所に参る人に言づてとして申上げなさったという歌、 ふたつ文字(こ)牛の角文字(ひ)直ぐな文字(し)ゆがみ文字(く)とぞ君はおぼゆる 父君を恋しく思っておりますよ、という意味の歌なんですね ----…

第六十一段 高貴な方のご出産の時

高貴な方のご出産の時、甑(こしき)を屋根から落とすというイベントは、決まりごとではありませんよ胎児の胎盤や膜がうまく排出されない時のおまじないなんですね後産が滞りなくスムーズだった時はこれはやりませんよこの風習は庶民がはじめたことで、これと…

第六十段 盛親僧都

仁和寺の真乗院に盛親僧都といって、めちゃくちゃ尊い智慧者がおりましたこの人、芋頭という物を好んで、たくさん食べたの仏典の講義の席でも、大きな鉢にもりもりに盛って、膝元に置いたまま食べながら本を読みましたと病気になった時は、七日から十四日く…