徒然草 現代語訳 吉田兼好

徒然草を現代語訳したり考えたりしてみる

吉田兼好の徒然草を現代の言葉で書いたり、読んで思ったことを書いています。誤訳や解釈の間違いがありましたらぜひご指摘ください。(序段---冒頭文から順番に書いています。検索窓に、第〇〇段、またはキーワードを入力していただけばブログ内検索していただけると思います)

第二百三十八段⑥ 賢助僧正のお供をして加持香水の儀式を見た時に

一つ
賢助僧正のお供をして加持香水の儀式を見た時に、まだ式が終わらないうちに、僧正が帰られたんだけど、会場の外まで僧都の姿が見えなかったの
で、僧侶たちを戻して探させたんだけど「おんなじ格好のお坊さんでいっぱいで、見つけ出せませんー」と言って、めちゃくちゃ長い間かかって出てきたんで、「ああ困った。あんた、探してきてくださいよ」と言われたので、戻って、すぐに連れて出てきたんだ


----------訳者の戯言---------

これは、他の人らと違って、俺って勘いい、みたいな自慢?
鋭くね?的な。

はぐれる僧都僧都でどうかと思うし、式が終わらないうちに帰ろうとする僧正も僧正で問題だと思いますが、そこはスルーでいいんでしょうか。

ようやく次が最後の自慢です。


【原文】

一、賢助僧正に伴ひて、加持香水を見はべりしに、いまだ果てぬほどに、僧正かへりて侍りしに、陣の外まで僧都見えず。法師どもをかへして求めさするに、「同じさまなる大衆 多くて、え求めあはず」といひて、いと久しくて出でたりしを、「あなわびし。それ、もとめておはせよ」といはれしに、かへり入りて、やがて具していでぬ。


検:第238段 第238段 御随身近友が自讃とて