徒然草 現代語訳 吉田兼好

徒然草を現代語訳したり考えたりしてみる

吉田兼好の徒然草を現代の言葉で書いたり、読んで思ったことを書いています。誤訳や解釈の間違いがありましたらぜひご指摘ください。(序段---冒頭文から順番に書いています。検索窓に、第〇〇段、またはキーワードを入力していただけばブログ内検索していただけると思います)

第百九十八段 揚名の介(すけ)に限らず

揚名の介(すけ)に限らず、揚名の目(さかん)というものもある
「政事要略」に書いてあるんだ


----------訳者の戯言---------

国司というのは朝廷から地方に派遣された官職で、守(かみ)、介(すけ)、掾(じょう)、目(さかん)という四等官があって、ま、その下にもいろいろな人が働いてたようです。
ただ、任命されても現地へ行かずに本人は都にいて、代理人を行かせたりもしてたみたいですね。
鎌倉時代になると、武家社会ですから、幕府が地方を管理するようになって、室町時代にはすでに有名無実の官職になってみたいです。

揚名っていうのは名目だけで職務や俸禄のない官職。
公卿は国司を兼任できなかったそうなので、家族や家臣を名目だけの国司にしたということのようです。

現代では…公務員ではあまりないですね。
零細企業などで、実際には仕事してない妻や子どもを役員や社員にすることはよくあります。
そのほか、名誉職なんかも名目だけのことが多いですね。
森友学園の名誉校長になりかけた安倍昭恵なんかもそうでしょうか。
いや、あれは、ちゃんと仕事したことになるんでしょうね。
土地をあれだけ安くしたんだから、功績は大きいですよね。
結局は開校できなかったんですけどね。


【原文】

揚名介に限らず、揚名目といふものあり。『政事要畧』にあり。


検:第198段 第198段 揚名介に限らず 揚名介にかぎらず